2007年度の抱負

機構長より

黒須正明(独立行政法人メディア教育開発センター)
HCD-Netも立ち上がってからいよいよ3年目に入ろうとしています。教育や広報、業務などの事業活動を中心にまずは順調に活動を続けてきました。関連学協会との連携もそれなりに出来、今後は会員の更なる増加と関連組織との連携活動を強化し、HCDの実践的活動を日本中に、そして世界に向けて展開していくことが目標となるでしょう。もちろんそのためには、更に社会的に認知されること、会員になるメリットが感じられるようにすること、など幾つかの課題もあります。現在の活動内容に満足していることはできません。世の中を見れば、まだまだユーザビリティの低いものたちが溢れているからです。
そうした意味で、今後は潜在化している問題点を発掘し社会に問題提起をすること、人間中心設計の意義と必要性をより強力にアピールするエビデンスの発掘と創出などが必要となります。人工物と人間の関係を最適化するという目標に間違いはない。あとはいかにして目標を明示し、そのために人々を動かしていくか、ということです。そのためには現在の理事や評議員の皆さんのパワーだけでは不十分であり、さらに多くの方々の参加と協力が必要です。究極の目標にくらべれば、まだ小さな灯火にすぎない現在の成果。これを大きな炎として燃え上がらせるためには皆さんのご協力が不可欠です。どうぞ更なるご支援とご協力をお願いいたします。

理事長・事務局長より

鱗原晴彦(株式会社U'eyes Design)
HCD-Net会員の皆さま、そしてHCDに広く関心をお寄せ戴いている皆さま。新年おめでとうございます。
皆さまからのご支援、会員をはじめ関係者の皆さまの積極的な活動により、HCD-Netは着実な成果を挙げて参りました。
発足以来、HCDを重視する社会的な動きは徐々に強まり、周辺技術、周辺規格におい てもHCDプロセスの意義、有効性に対する期待が高まっています。例えばユニバーサルデザインの実践手法として、また、組込み系エンジニアリングの必須要件となる「機能安全」のヒューマンファクターとして、それぞれ、HCDの担うべき役割が明確になりつつあります。
また、公的なホームページにおける利用品質の向上を促すため、本年2月には自治体ホームページの優秀サイトを発表する予定です。こうした活動を中心に、HCDが、これからの商品開発・システム開発に不可欠な要素であることを明示し、その重要性を説き、開発プロセスに的確にユーザビリティが導入されるよう取組んでいかなければなりません。
新たな年を迎え、HCDをより強力に推進するため、次年度には新たな理事を迎え、新たな事業を立ち上げ、さらに大きな流れを創り出したいと考えます。本年は各事業部の活動が一層活発になりますので、一人でも多くの皆さまに運営委員として議論にご参加いただきたく、ご協力賜りますよう伏してお願い申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願いします。

副理事長より

平沢尚毅(小樽商科大学)
昨年から、HCDへの不連続的な関心の強さを感じています。様々な業界で、日本的なHCDケミストリーが興る期待をしています。
堀部保弘(三菱総合研究所)
ウェッジ(1月号)に「高機能は売れない?市場に見放される日本メーカー」という記事が掲載されました。モノづくりと消費者ニーズの乖離を言っていますが、ややマスコミ的。来年は、ここに突っ込んだ議論を挿し込めるようにしたい。
山崎和彦(日本IBM(株))
お客様満足というのが、ますます重要になってきています。そして、お客様が満足する体験を目指すことがユーザーエクスペリエンスデザインと定義できると思います。また、そのための手法やプロセスが人間中心設計だと思います。お客様の満足には「当たり前の満足」と「魅力的な満足」があります。これまで、ユーザビリティと言うと、使いにくいところを直そうという、「当たり前の満足」を主に対象にしてきたことがありました。使いにくい製品を、よくよく調べてみると実は「魅力的な満足」がない場合もあります。来年は「魅力的な満足」により焦点を当て、人間中心設計手法の研究、実践、教育、社会化などをしていきたいと思います。 社会化広報事業委員会として、新年もさらにイベントなど企画がありますが、新年はより若い人達にアピールできることを考えていきたいと思います。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

理事より

小川俊二(有限会社カイデザイン)
研究事業を担当しています。2007年度は、引き続きHCDの動きと、広い意味/狭い意味でのデザインとの関係について考えていきたいと思っています。特にUIのUIをどう構築、表現するかといった創造的な局面について、皆様とともに考えていけたらと思います。よろしくお願いいたします。
郷健太郎(山梨大学)
教育事業活動を担当しています。初心者向けの活動に加えて、今年は中級者以上を対象としたセミナーや講演会を増やしていきたいと考えています。分野全体の方向性に基づいたカリキュラム作りにも取り組むつもりです。
高橋賢一(株式会社ソフトディバイス)
ものづくりの始点にある考え方と終点にある成果。両者を結びつける手法やプロセス、ツールは時代や技術によって変化します。2007年は、HCDをプロセスや手法としてだけでなく、ものづくりの始点、終点の価値としてとらえることを試みたいと思います
早川誠二(株式会社リコー)
会員の皆さん、新年、あけましておめでとうございます。
規格・認証事業委員会では、ご存じのように昨年事業活動の一環として、引っ越し手続きを題材に地方自治体のホームページのユーザビリティ評価を実施しました。従来のWebのユーザビリティ評価と違い、ペルソナを設定し、利用シナリオに沿って評価を行いました。審査にあたっては、会員の皆さまにも第一次審査員としてご協力いただきました。ありがとうございました。結果は、2月に公表いたします。是非、ご期待ください。
今年度は、ホームページのユーザビリティ評価活動を継続するとともに、ユーザビリティに関するスキルの認定事業の検討も開始します。専門家だけでなく、ユーザビリティ活動を広く展開していただくために技術者の方も対象にした制度にするつもりです。ご興味のある方は、是非検討にご参加ください。本年もよろしくお願いいたします。
松原幸行(キヤノン株式会社)
HCD-Netの公式ホームページとニュースレターを担当しています。今年もより良い情報発信ができるよう頑張ります。ご要望ご意見をお寄せください。
八木大彦(公立はこだて未来大学)
2006年度の「自治体のホームページ評価」をスタートとして、自治体ホームページのユーザビリティ向上のための設計基準を作ることが2007年度の抱負の一つである。
もう一つは、人間中心設計への関心の高まりに合わせて、できるだけ時間をかけずに効率よく人間中心設計を進めるためのツール、「UI設計ツール」をぜひ実現させたい。
現在仕様書の作成段階に入っているが、早く開発に着手できるように進めたい。
山岡俊樹(和歌山大学)
ユーザビリティ、ユーザリクアイアメントの抽出だけでなく、今年もサービス工学やユーザエクスペリエンスデザインの概念と設計方法の構築に注力していきたいと思います。宜しくお願いいたします。

監事より

加藤大三(東京工業大学)
色々な要素技術を組み合わせて「モノ」を造り,それらを使える「モノ」に整えて行く中で,矢張りHCDがそれぞれを組み合わせて,接続し,接着する「要」です。 その実現方法は日々変化し,進化しています。 それらを変化し続けて常に新しい「モノ」を組み込められる様にする,と共にその方向性をしっかりとキープしていきます。

評議員より

渡邉政嘉(経済産業省)
HCDを世の中で広げるための次のアクションを提案します。みんなでロードマップ創りませんか?技術、標準、制度等を含む総合的な推進パッケージを考えて世界に発信するとともに確実な一歩を踏み出しましょう!
小林裕和(特許庁)
今年4月に改正意匠法が施行され、組み込み系の画面デザイン(携帯電話機のGUI、コピー機のGUI、等)保護が全面的にスタートします。ユーザビリティ技術/デザインの知財問題に積極的に対応していきましょう。
伊東昌子(常磐大学)
皆様、おめでとうございます。今年はインタフェースやユーザビリティを社会的な観点から再考したいと考えていますので、異分野の方々との共同プロジェクトをより一層進めて行く所存です。
尾上晏義(株式会社 インターソフト)
今年もGUIデザインとユーザビリティーの一貫性をもたせた活動をより充実させて参ります。“技術と使いやすさのより良いバランス”により魅力ある製品づくりを目指してして参ります。本年も宜しくお願い申し上げます。
高橋正明(テクニカルコミュニケーター協会)
「HCD的製品開発プロセス」を「ドキュメント開発過程」に応用した、「ドキュメント開発の体系化」にチャレンジして行きます。
梶井浩(NTTアドバンステクノロジ株式会社)
ユーザビリティ初心者でも人間中心設計の観点に基づいたユーザビリティ評価ができることを目指し、その支援方法に取り組みます。

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