HCDコラム

2016年度IPAとHCD-Netビジネス支援事業部との共同プロジェクトとして利用時品質検討WGが区切りを迎えました。つながる世界において利用時の品質の高いモノコトづくりをどのようにしたらよいかに指針を示すことを目指しました。

活動状況や成果物は以下にて公開されています。
http://www.ipa.go.jp/sec/about/committee.html#023
ぜひご覧ください。

一昨年暮れにはじまった構想フェーズから、何度もIPAに通って必要性をアピールし続けた結果何とか検討WG発足につながり、毎回活発な議論を繰り広げてきました。最終的に関係者に利用時の品質の重要性を理解いただくことができたこと大きな収穫ではありますが、利用時の品質ってこんなに伝わりにくいのか。を改めて実感させられました。

他方、様々な業界や専門性の方々から活動への賛同をいただきWGメンバーや協力メンバーとして議論できたこと大きな財産だったと感じています。

活動の中で出会った印象的なコメントを並べておきます。
・企業に利用時の品質の重要性をアピールするツールにしたい。
・IoT機器って、そもそも画面がないし操作しないこと目指している。
・組込みなどでハードウェア開発の知見のない人たちが開発に参入。
・利用時の品質の概念は分からなくとも、やるべきことが一覧されていて事業活動のチェックができるといい。
・つながる世界では特に運用過程で、実際の利用時の品質を測ること大事。
・運用から利用時の品質を改良するための知見が貯まっていない。

WGの成果物はできましたが、HCD-Net独自の成果物を作るというもう一つの目標達成がまだまだ大きな壁として控えています。メール発信のころには完成しているべく、最後の追い込みに入っています。

この成果物は、HCD専門家ではなくエンジニアを対象としているのが大きなチャレンジです。HCD専門家とエンジニアのコミュニケーションツールとなることを狙って作成しています。

まだまだ粗削りな成果物と思いますのでこの成果物をキッカケに皆さまからのアドバイスやコメントを元に育てていければと思っております。
ご期待ください。


HCD-Netで人間中心設計を学ぶ

HCD-Net(人間中心設計推進機構)は、日本で唯一のHCDに特化した団体です。HCDに関する様々な知識や方法を適切に提供し、多くの人々が便利に快適に暮らせる社会づくりに貢献することを目指します。

HCDに関する教育活動として、講演会、セミナー、ワークショップの開催、 HCDやユーザビリティの学習に適した教科書・参考書の刊行などを行っています。