セミナー・サロン

2013年4月15日(月)に、首都大学東京(秋葉原サテライトキャンパス)にて、HCD-Netの
サロン「感性工学とHCD」が開催されました。
今回のサロンは感性SIGとの共催で、ユーザの感性をどのように測定してどのように製品開発に
活かすか、という点に焦点を当て、感性工学とHCDについて3名のスピーカーにお話いただきました。
 
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まず、工学院大学の椎塚先生に、「感性工学と製品デザイン」についてお話いただきました。
30分という短い時間ではお話しきれないご様子でしたが、感性の定義なども含めつつ、デザイン
プロセスにおける感性の取り入れ方やユーザの感性の把握の大切さをお話いただきました。
 
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次に、キヤノンの松原さんから、「感性|記号 デザイン評価」という演題で、
感性の定義や概念について原田昭先生のご研究の紹介をしていただきました。
また、時間変化する感性をどう捉え、それをどうデザインすべきなのかというお話
も伺いました。
 
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そして、TOTOの竹尾さんから、「感性コンセプトによる商品の企画・製品化事例」と題して、
大変貴重な商品開発の事例とその具体的プロセスをご紹介いただきました。 最後に、感性の定量化の問題点について椎塚先生に再度ご説明いただき、会場から
質問を募り、具体的な評価の方法やビジネスとしてどこまで考えていくべきなのか等
の質問を受け、それぞれにお答えいただきました。 会場でお配りしたアンケートの記述を拝見すると、椎塚先生や松原さんのお話しを難しいと
感じた方が多かったようでした。また、お2人とTOTOのモノづくりの現場の話は、かなり
ギャップがあって混乱してしまった方もいらっしゃるかもしれません。 椎塚先生や松原さんのお話は、感性の定義や感性の評価といった、人間の特性としての感性に
比重を置いたお話で、しかも結局のところ、感性とは何でどのように測り、モノづくりにどう
応用するのが正解なのか、という答えはない、というまとめでしたので、「結局なんなのだろ
う?」と思われたのではないかと思います。ただ、感性の多様性を考えると、そういう風に
しか言えないという点は仕方ない部分でもあります。 感性の概念をモノづくりの場に適用しようとした際に、感性の多面的な側面全てを網羅させる
ことは不可能ですし、製品や商品によって入れる側面やそのやり方が違うのは当然で、
だからこそ1つの明確な答えはないのだと思います。 松原さんがご紹介くださった原田先生の研究結果のように、分野によっても感性の捉え方や
考え方が違うのと同様で、モノづくりの場合には、まず製品や商品のユーザ層やコンセプト
が明確であることが求められ、その限られた中で感性の側面のどの部分に着目するのか、
軸を決める必要性があります。さらに、軸を固めた上でそれを製品や商品のデザインや
マーケティング戦略等に入れ込んでいくのかを考えていかなくてはなりません。
竹尾さんがご紹介してくださった事例は、なかなか聞けない実際の商品のデザインプロセス
の貴重な事例であるとともに、そのことを示すとても良い事例だったと思います。 今回のサロンは当初30名定員の予定でしたが、すぐに満席となったため増員をしました。
それでも満席でキャンセル待ちが発生する状況で、皆様の感性への関心の高さが伺えま
した。関係者も含め、当日は50名を超える人数が狭い会場に集まったため、後半は室内
も暑くなり、悪環境だったのではないかと思います。最後までお付き合いくださり、
どうもありがとうございました。 会場でもアナウンスいたしましたが、今年度の感性SIGは、偶数月に開催する
ことといたします。次回の感性SIGは2013年6月10日(月)18:30から、
秋葉原で開催いたします。 感性SIG主査 橋爪絢子
HCD-Netのサロンで感性や感性価値について取り上げてから、4年半が経ちます。
その後、不定期的に感性SIGの活動をやってまいりました。今回のサロンでは、
感性SIGとジョイントして、ユーザの感性をどのように測定してどのように製品開発に
活かすか、という点に焦点を当て、感性工学とHCDについて議論します。
■日時:4月15日(月) 開場18:00〜 イベント開始18:30〜
■場所:首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス 会議室D
(東京都千代田区外神田1-18-13 秋葉原ダイビル12階(エレベーターホールを出て右奥))
JR山手線、京浜東北線、総武線「秋葉原駅」より徒歩1分
http://www.tmu.ac.jp/university/campus_guide/access.html#mapakihabara
■スケジュール
(1)感性工学と製品デザイン 18:30〜19:00
     椎塚 久雄氏(工学院大学,日本感性工学会・会長)
(2)感性デザインとその評価(仮) 19:00〜19:30
     松原 幸行氏(キヤノン株式会社)
(3)事例1:製品開発における感性評価(仮)19:30〜20:00
     竹尾 穂積氏 (TOTO株式会社)
(4)ディスカッション 20:00〜
     椎塚氏、松原氏、竹尾氏に加え、感性SIG主査の橋爪氏(首都大学東京)を交えて
     ディスカッションを行います。
 
■定員:30名(先着順) 
■参加費:会員2000円・一般 5000円
■懇親会:実施予定 
■参加申込み:近日中に公開
HCD-Netのサロンで感性や感性価値について取り上げてから、4年半が経ちます。
その後、不定期的に感性SIGの活動をやってまいりました。今回のサロンでは、
感性SIGとジョイントして、ユーザの感性をどのように測定してどのように製品開発に
活かすか、という点に焦点を当て、感性工学とHCDについて議論します。
■日時:4月15日(月) 開場18:00〜 イベント開始18:30〜
■場所:首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス 会議室D
(東京都千代田区外神田1-18-13 秋葉原ダイビル12階
(エレベーターホールを出て右奥))
JR山手線、京浜東北線、総武線「秋葉原駅」より徒歩1分
http://www.tmu.ac.jp/university/campus_guide/access.html#mapakihabara
■スケジュール
(1)感性工学と製品デザイン 18:30〜19:00
     椎塚 久雄氏(工学院大学,日本感性工学会・会長)
(2)感性|記号 デザイン 評価 19:00〜19:30
     松原 幸行氏(キヤノン株式会社)
(3)感性コンセプトによる商品の企画・製品化事例 19:30〜20:00
     竹尾 穂積氏 (TOTO株式会社)
(4)ディスカッション 20:00〜20:30
     椎塚氏、松原氏、竹尾氏に加え、感性SIG主査の橋爪氏(首都大学東京)を交えて
     ディスカッションを行います。
 
■定員:30名(先着順) 満席となりました。
■参加費:会員2000円・一般 5000円
■懇親会:予算 4000円 (サロン参加費と同時徴収)
■参加申込み方法:満席となりました。ありがとうございました。


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