ユーザ工学入門

「NHKの受信料」

  先日、久しぶりに熱海の別荘、いや別荘と胸を張れるようなものではなく、中古のマンションという物件なんだが、そこに出かけていった。時々出かけていっては空気の入れ換えや、荷物の整理などのメンテナンスをしている。

  そしたら玄関ポストに「NHKからの大切なお知らせです」という封筒が入っていた。おやまあ、例の奴かと思ったら、案の定、放送受信契約のお願いだった。ふふん、と思った。僕は、年間に数回しか行かない別荘のテレビに受信料など払ってたまるか、という思いから、B-CASカードは廃棄して、そのテレビのアンテナ接続部は破壊しグルーガンで固めてしまってある。同時に民法も見られなくなったわけで、民法には気の毒に、とは思っている。ともかく、これでテレビ放送が見られないテレビになっている訳だ。別荘には年に数回しか行かないし、そこのテレビはDVDやBDを見るためだけに使っている。しかしそういう使い方しかしていないと言いはっても、アンテナが接続されていれば放送法とやらで視聴料を払わなければならないことになっている。罰則はないものの差し押さえという手があるらしい。だからこちらも必死にならざるを得ない。だいたい年に数回しかいかず、やる仕事は結構あるのに、テレビなんか見てられますか。しかもよりによって「国営」的NHKを。だから、ちょっと惜しい気はしたけど、こちらも実力行使をせざるを得なかった訳だ。まったく、NHKを受信することのできるテレビを設置してあるというだけで視聴料を払わなければいけないなんて、殿、ご無体な、といいたくなる。実力行使あるのみだ。

  いちおう書類を読んでみると、別荘の場合には規定の半額だけでいいらしいが、それでも年間まとめ払いで6000円ちょっとになる。10年で6万円である。100年で60万円になる。・・は生きていないか。ちょっと実際より多くして年に6回別荘に通ったとして、見ていないテレビに一回の滞在につき1000円を取られる計算になる。バカらしいにも程があるではないか。

  メーカーがNHKは見られないテレビ、というのを販売してくれたらいいのに、とも思う。それは別に放送法に違反してはいないだろう。露骨ではあるけど。でも、視聴料を払わない分の金額でテレビが買えてしまうのだからちょっとしたヒット商品になるのではないだろうか。民法だって歓迎してくれるのではなかろうか。少なくとも反対はするまい。

  まっとうに考えて、そもそも視聴者は、視聴料の代価としてテレビを見る権利しか与えられていないのはおかしくないか。どうみても縦社会としか思えないNHKの会長がいかに偏向した考えの持ち主であったとしても、それを罷免する投票の権利など与えられていない。おとなしい羊扱いだ。ともかく放送法は改正すべきだろう。それがHCD的な考え方だと僕は思うのだがどうだろう。


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