HCD-Netとは

  事務局長の早川です。日頃から会員の皆さまには、HCD-Netの活動にご支援、ご協力をいただき誠にありがとうございます。

  さて、私6月末を持ってHCD-Net設立以来の理事、2年前から拝命している事務局長を退任いたします。これまでの間、多くの会員の皆さまに大変お世話になりました。ありがとうございました。改めて御礼申しあげます。理事として、事務局長としてまだまだやり残したことはたくさんありますが、現在の理事の方々やこれから新しくHCD-Netの運営を担われる方々に託したいと思います。

  思い起こせば10年前、世の中に広く人間中心設計のモノの見方、考え方を普及啓蒙し、社会を変えてゆこうと設立したHCD-Netも、おかげさまで今では正会員650名、賛助会員55社を数えるまでになりました。HCD/UXDの専門家集団として、またとても活発な活動を展開している団体として一定の社会的な認知も得ています。今年のHCD-Netフォーラムのテーマが「これからのHCDを考える」でした。まさしく、これからの10年、これまで蓄積されたノウハウや成果、専門家のスキルをもとに、広く産業界、アカデミアの世界にさらにHCD/UXDの重要性を訴求し、製品・システム・サービスの提供においてHCD/UXDを実践したり、学術研究を推進したりすることを通して社会を少しでも変えてゆけたらと思います。私自身もフリーな立場から、その一端を少しでも担えればと考えています。今後ともよろしくお願いいたします。

  なお、新しい事務局長には、松原幸行さんが就任いたします。立ち上げから関わってきました専門資格認定委員会はHCD専門資格認定センターとして独立し、伊藤潤さんがセンター長になられました。

 


  人間中心設計推進機構は、機器やシステム、サービスの開発に「人間中心設計(HCD/UXD)」を導入定着させることで、経済の活性化に寄与することを目的とする特定非営利活動法人(NPO) です。

  HCD/UXDを開発現場に導入することで、ユーザーの利用実態を的確に把握し、開発関係者が共有できる要求事項としてまとめ、評価と連動した設計によって、ユーザーが満足できる品質水準の達成が可能になります。2005年設立以来、HCD/UXDの専門領域を確立するために有効な概念整理、手法研究、ディスカッションを重ねてきました。その成果として主に、この領域に関心を持つ方々と最新の情報を共有しながら、ワークショップ等を通じ、年間、延べ100近いイベントに3000名を超す参加者を迎え、更なる専門性の構築を目指して参りました。

  一方で、営利主導、技術主導で進んでしまうビジネス展開の傾向は依然として強く、HCD/UXDの取り組み不足で起こる様々な社会事象が後を絶ちません。例えば改善すべき事象に対する公的な検証活動に積極的に関与する、開発当事者の方々との議論を経てHCD/UXDの理解を頂く活動も重要と考えます。また、クラウド、情報セキュリティや、IoT関連の技術領域での議論が猛スピードで進む中、HCD/UXDの知見を伝える機会を逸するケースが多く啓発力不足を痛切に感じています。

  これからの10年を迎えるにあたり、ビジネス推進を軸とした議論を通じて人間中心設計の効能を理解できるよう、各ステークホルダーに向けた説明機会を増やし、ユーザビリティを基本に据え、かつ感性的魅力を創造する活動にも挑んで参ります。こうした専門領域の取り組みで獲得した知見、ノウハウをさらに普及させるため、HCD/UXDに関心を持たない、しかし、モノコト作りや、サービス設計の領域で重要な責務を担う方々にHCD/UXDの有用性を伝えていく、その決意を新たに、HCD-Netの運営に携わって参ります。

  今後とも、会員の皆様とともに将来に向けた人間中心設計の潮流作りを進めて参りたく、また、本機構の主旨にご理解をいただき、全てのビジネス領域の皆様にご参加頂けるよう、心よりお願い申し上げます。

 


  本年の5月末をもって10年間勤めさせていただいた理事長を退任し、名誉理事長という称号をいただきました。この役職には期限も定年もないようですし、年会費は無料、HCD-Netのイベントには無料参加という特典もついているようですので、大変ありがたく思っています。その代わり、常にHCD-Netの活動をウォッチさせていただき、気がついたことがあれば、理事長はじめ理事会の皆さんに個別にご連絡をさせていただくつもりでおります。いわばご意見番ということかと考えています。形式的なことは嫌いな性分ですので、必要とあらばズバッと行きます。よろしくお願いいたします。

  先日のフォーラムでもご紹介しましたが、HCD-Netの前身は、海保博之先生が第一回目を主催されたユーザビリティ評価研究部会です。その後、ヒューマンインタフェース学会の研究談話会、そして専門研究会(SIGUSE)となり、ユーザビリティ活動の活性化やUXへの関心の高まりを背景にして2005年にHCD-Netの設立に至ったわけです。つまり、人間中心設計のプロセスという考え方がまだ薄かった時代に「評価」という活動を中心にしてスタートし、ISO13407の制定によって設計プロセスという考え方が徐々に定着し、次第に上流工程への関心が高まり、その結果、マーケティング関係の方々も参加するようになりました。さらに製品だけでなくサービスをスコープに含めるようになり、定義は曖昧ですがUXをキーワードにした活動が中心になってきました。これからの10年、20年、世の中がどのように変化してゆくか未だ見えない部分もありますが、産業界の動向を踏まえつつ、ユーザーに対する目線を軸足にした活動を続けていって欲しいと願っています。

 


2015年度通常総会を下記の日程で開催します。

日時:2015年5月30日(土) 11:30~12:00

場所:東海大学高輪キャンパス 2号館大講義室)

(東京都港区高輪2-3-23)

http://www.u-tokai.ac.jp/about/campus/takanawa/

※3月末時点で正会員の方には個別に通知を致します。

 

■議案:

審議事項

第1号議案 2014年度事業報告及び収支決算

 

報告事項

1.2015度事業計画および収支予算

2.理事の選任(改選)

 

2015年度通常総会資料は下記より入手願います。

https://www.hcdnet.org/organization/report.php

 

【注意事項】

・表決権対象者は、2015年3月末時点で正会員の方になります。

・表決に関しては、5月20日以降に個別にお知らせいたします。

なお、個別通知対象者は2015年3月末時点で正会員の方のみとなりますので、予めご了承のほどお願いいたします。


入 札 公 告

 

次のとおり入札に付します。

 

平成26年9月26日

NPO法人 人間中心設計推進機構

事務局長 早川誠二

 

 

1 調達内容

(1)調達件名:人間中心設計推進機構(HCD-Net)運用業務システム開発

(2)内容等:「入札説明書」及び「仕様書」による

(3)入札受付開始日:2014年10月1日(水)

(4)入札締め切り日:2014年10月7日(火)

(5)開札日:2014年10月13日(月)

(6)納入期限:「仕様書」による

(7)納入方法:「仕様書」による

(8)納品物:システム構成、設計書、実装、データ移行、等を含む

システム提案書及び実現化作業 一式

(9)入札方法

イ HCD-Netの公募への入札申し込みを受けた業者を実績、入札金額等の観点から選定評価する一般競争入札とする。

ロ 応札業者には、業務調査書を開示し、これに基づいて作業見積りを行い、入札金額の札入れを行う。

ハ 入札金額は、総価を記載する。

二 落札決定に当たっては、入札書に記載された金額に当該金額の8パーセントに相当する額を加算した金額(当該金額に1円未満の端数があるときは、その端数金額を切り捨てた金額とする。)をもって落札価格とするので、入札者は、消費税及び地方消費税に係る課税事業者であるか免税事業者であるかを問わず、見積もった契約希望金額の108分の100に相当する金額を入札書に記載する。

 

2 競争参加資格

(1)予算決算及び会計令(以下「予決令」という。)第70条の規定に該当しない者であること。

(2)予決令第71条の規定に該当しない者であること。

(3)システム開発実務に於いて5年以上の実績を示すことができる者であること。

 

3 連絡方法

以下の係宛てに「仕様書」「説明書」「業務調査資料」を請求してください。

 

NPO法人 人間中心設計推進機構 事務局内入札係

連絡先:secretariat@hcdnet.org

※連絡の方法は、電子メールに限ります。

 

住所:〒150-0022

東京都渋谷区恵比寿南 1-20-6 第 21 荒井ビル

人間中心設計推進機構

https://www.hcdnet.org/

 

以上


人間中心設計推進機構について

HCD-Netは、HCDに関する学際的な知識を集め、産学を超えた人間尊重の英知を束ね、HCD導入に関する様々な知識や方法を適切に提供することで、多くの人々が便利に快適に暮らせる社会づくりに貢献します。

HCD-Netは、NPO法人として、公の立場で産・官・学と連携し、新たな社会形成を推進する役割を担っています。
HCD-Netの活動は、ISO 9241-210(ISO 13407)のプロセス規格に基づいています。