海外カンファレンス報告

  サービスサイエンス、サービスデザインへの関心が高まっていますが、今回、そうした領域が注目されるきっかけとなったIBMのアルマデン研究所のある米国 シリコンバレー、サンノゼで開催されたサービス学会の国際会議The 3rd international conference on Serviceology (ICServ 2015)に参加しました。

  サービス学会は日本の学会ですが、サービス研究についてグローバルな環境で進展させていくために、国内外のメンバーと英語でディスカッションする国際会議として本会議を位置づけており、三回目となる今回はIBMが主催するFrontiers in Service Conferenceと連携するかたちで開催されました。

オープニングのキーノートは、サービスドミナントロジック(SDL)の提唱者として有名なSteve Vargo教授より、サービスはエコシステムであり、その構造についての考え方などの講演でスタートしました。

  今回のカンファレンスでは、「Human Centered Service System」というフレーズが多く語られており、サービスがもたらす価値を複数のステークホルダーが人間中心の視点でいかにシステムとして形成・維持していくかについての議論がなされたように感じました。

  カンファレンスの発表は、「Service Innovation and Design」「Smart Service Systems」「Service Marketing and Management」などのテーマごとに行われ、多様な視点でディスカッションが行われました。

  最終日は希望者で、IBMのアルマデン研究所、スタンフォード大学、IDEOを見学し、参加者はシリコンバレーでのサービス研究、サービスデザインについての雰囲気を体感していました。


HCD-Net で人間中心設計を研究する

HCD-Net(人間中心設計推進機構)は、HCDやユーザビリティに関する学際的な知識を集め、それらを研究する方々への指導的役割を果たすべく活動しています。

HCD-NetにはHCDの研究者も数多く参画し、研究会の開催、機構誌の発行など、専門家による情報交換を活発に行っています。