HCDコラム

私は、日々の業務でアプリ開発におけるUI/UXのディレクションを担当しています。
業務の中では、ターゲットユーザーへインタビューを行ったり、フィードバックを解析して要件やデザインに落とし込み、より良い体験を提供出来るように努めています。

また、私はいま1歳の子供がいるお父さんでもあります。

子供が生まれてから試行錯誤の連続で、日々のコミュニケーションの中で子供は何を体験すると喜び、何を体験すると嫌がり、その時々に何を期待して両親に ”ん〜!” と指をさしているのだろうと考えさせられています。
また、子供の要求を理解してその要求どおりのモノ/コトを提供することの難しさを日々感じています。

一般に私達が ”ユーザー”、 “ターゲット”と定義する相手は、"言語または仕草によるコミュニケーションが出来る”という前提に基づくことが多いですが、1歳の子供はまだ自らの気持ちを言葉で表現することができず、出来る動作も限られているのでうまく何かを第三者に伝えることもできません。

そうした時に、正解なのかはわかりませんが、私が試している内容は下記となります。
(ここから偉そうに書きますが、悠長にこんなことをしてる時間はほぼ無いですし、感情的になることのほうが大半です。。)

・何かを要求していそうな時には、その場で考えられる選択肢をなるべく多く用意し、一つずつ ”これ?” と聞き、表情や仕草を観察する。
・何かをしてあげて喜んだ/嫌がった時には、前後にどんな行動をしているかを観察する。

これらを実施することによって、感情的になりすぎず、むしろ言語レスなコミュニケーションという貴重な体験をしているのだと考えることができます。

しかし、子供は成長のスピードが早いので、ほんの数日前には当てまったソリューションであっても、もう意味を成さなくなるという事も日常茶飯事です。

そういう時には、これもまた正解かどうかは分かりませんが、どういう事がきっかけで子供の気持ち/行動の変化が生じたのか?を考え、
次のタイミングのために案A/Bを用意しておこう、と体裁だけでもロジカルに考えたり、場当たり的に対応するのではなくてストーリーを作ることで、あとから振り返ることも容易になる気がします。

最後になりますが、子供の成長に一喜一憂しながら、HCD的な観点で私も成長をしていると感じられるといいなと思います。


HCD-Netで人間中心設計を学ぶ

HCD-Net(人間中心設計推進機構)は、日本で唯一のHCDに特化した団体です。HCDに関する様々な知識や方法を適切に提供し、多くの人々が便利に快適に暮らせる社会づくりに貢献することを目指します。

HCDに関する教育活動として、講演会、セミナー、ワークショップの開催、 HCDやユーザビリティの学習に適した教科書・参考書の刊行などを行っています。