人間中心設計専門家とは

1. 認定制度設立の趣旨

人間中心設計(HCD)専門家制度は、人間中心設計推進機構(HCD-Net)が実施する専門家認定制度で、趣旨は次の通りです。

●人間中心設計(HCD)活動の「領域」や「役割」を明確化します
●人間中心設計(HCD)活動の「活性化」を目指します


2. 認定制度設立ねらい

本制度のねらいには、次のような観点があります。

1) 商品やシステム開発における人間中心設計プロセスを実践できる専門家を認定する仕組みを確立します。使いにくい商品やシステムは、まだまだたくさんあります。これらの商品群に対するHCD的活動を推進するための「専門家」が必要です。

2) HCD専門家に必要とされる「知識」や「能力」を明らかにします。HCD専門家の「コンピタンス」を明らかにして、そのような能力を満たしている人を認定します。

3) HCD専門家としての専門性を高めたい人に対して活動目標を明らかにします。HCD専門家のコンピタンスはどのようにすれば学習できるのか、どのような学問を学習して実践すれば良いか、という目標を示します。

4) HCD専門家に作業を依頼したい等、専門家を活用したい人への啓蒙を実践します。HCD専門家の存在を認識した人達が、そのような作業を誰にどうやって依頼すればよいのかを示します。


3.運営組織について

この制度は、人間中心設計専門資格認定センター(HCD専門資格認定センター)が申請書類をはじめとする審査基準などの検討や、説明会などを運営しています。 組織体制については HCD-Net組織体制 をご参照ください。


4.認定の種類と受験資格

●人間中心設計専門家(認定HCD専門家)
・人間中心設計・ユーザビリティ関連従事者としての実務経験が、目安として通算5年以上あること。

●人間中心設計スペシャリスト(認定HCDスペシャリスト)
・人間中心設計・ユーザビリティ関連従事者としての実務経験が、目安として通算2年以上あること。


※認定HCD専門家、認定HCDスペシャリストともに、コンピタンスを実証するための実践事例が3つ以上必要です。
※学歴制限はありません。
※大学院在学中における実務活動は実務経験年数として含むことができます。

※受験資格については、自分に受験資格があるのか知りたい もご参照ください。


5. 認定要件

●HCDコンピタンス
人間中心設計専門家/スペシャリスト認定は、HCDに関するコンピタンスの評価によって認定を行っています。

・コンピタンスとは?
専門業務の遂行に必要となる、能力・技能・知識のことです。
コンピタンスの詳細は HCD専門資格コンピタンスマップ をご覧ください。



6. 試験方法​


人間中心設計(HCD)専門家の認定は、過去にとりくんできた人間中心設計やユーザビリティの活動を申請書(「審査書類」)に書いていただき、その申請書(「審査書類」)の内容によって審査されます。
受験から認定までの流れは 受験応募要領 をご参照ください。


7. 審査方法

人間中心設計専門家、及びスペシャリストに認定された方に、受験者の認定審査をお願いしています。

8. どんな人が認定を受けているか?

過去に認定された方の職種や、認定された方の声を「認定専門家インタビュー」でご紹介しています。

9. 本資格の名称

正式名称:「特定非営利活動法人 人間中心設計推進機構認定 人間中心設計専門家」
略式名称:「HCD-Net認定 人間中心設計専門家」
英語正式名称:「Certified Human Centered Design Professional」
英語略式名称:「Certified HCD Professional」

正式名称:「特定非営利活動法人 人間中心設計推進機構認定 人間中心設計スペシャリスト」
略式名称:「HCD-Net認定 人間中心設計スペシャリスト」
英語正式名称:「Certified Human Centered Design Specialist」
英語略式名称:「Certified HCD Specialist」


HCD-Netで人間中心設計の専門家になる

HCD-Net(人間中心設計推進機構)は、日本で唯一のHCDに特化した公益団体です。HCD活動の領域や役割を明確化し、それらに携わる方々のコンピタンスを認定することにより、HCD活動の活性化を目指します。

HCD-Netの認定制度は、専門家とスペシャリストの2種があり、経験やコンピタンスに応じた認定が行われます。この制度は認定のみならず、これからHCDを学び、実践しようとする方々へ目標を示します。