HCDコラム

多くの親御さんがきっと悩むであろう子どもの教育問題。かつては自分の子ども達に「この子達天才なのでは⁉︎」と思った私にもついにその時がやって来ました。。

小5になった息子はなかなか勉強に取り掛かる事ができません。算数では小数点や分数の割り算、かつては得意だった国語も今では意を解する設問に四苦八苦し、日に日に目から輝きが消えていっています。

今を精一杯楽しく過ごしてほしいと思う一方で、多少苦労しても、5年後、10年後、そしてその後の人生50年を楽しく自分の好きな事に向き合って貰いたい。そのためにバランスをとりながら勉強をして欲しいと思うのは親心なのかな、と日々感じています。

どうすれば勉強に向き合ってくれるのか。まずやったのが、未来逆算的なメソッド。
将来のなりたい姿を定義して、そこからKPI的にブレイクダウンするやり方です。みなさんもこれよく使いますよね。わたしの場合は『大きな家に住みたい』という目標(?)を紡ぎ出すことに成功しました。(親としては痛いところですが..)が、結果的にこれは失敗に終わりました。

納得してもらいながら日々のアクションや直近のビジョンを作ったつもりなのですが、とにかく動きません。いろいろと思考錯誤した結果、動き出したのは「宿題終わったら友達と遊べる」という条件。もはや目標ではないですが、目の前の行動と未来が結びついた瞬間のようでした。

私たちはイノベーションを起こそうとビッグピクチャーを描く場合があります。もちろんその活動は重要で、ビジョンに方向性を与えてくれるに違いありまりません。ですが、ほんとうにそのビジョンに向かっての第一歩が踏み出せているのでしょうか?言葉遊び的により包括的な概念を出したもの勝ちみたいなゲームに陥ってはいないか、と自問する自分もいます。

実現しないイメージは、存在しない事とイコールだと思います。それぞれの個性や状況に沿って適切なタームと興味関心の領域を定義する、時にはTo-Do的に小さな“なりたい姿”を達成する。長尺短尺-狭義広義を行き来するこの伸縮活動のような活動全体を通して、具体的な行動を採ることが大事なのだろうと、このケースから考えさせられています。

少しだけ学習した息子は、少しだけ『大きな家に住む』という目標に近づいたに違いありません。そして、以前よりは少しだけ視野も広くなっているのかなと。
いつか息子が勉強そのものの面白さ、そして得たものを活用する面白さにも気づいてくれることを切に願っています。


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HCD-Net(人間中心設計推進機構)は、日本で唯一のHCDに特化した団体です。HCDに関する様々な知識や方法を適切に提供し、多くの人々が便利に快適に暮らせる社会づくりに貢献することを目指します。

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