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「プロトタイピングによるエバリュエーション手法(UXデザイン連続セミナー2020・夏 Day6)」開催レポート
9月13日に、オンライン(Zoom)形式で、UXデザイン連続セミナーの6回目を開催しました。
最終回は、これまでの作業の総まとめと発表です。受講者のみなさんは、前回からの2週間で、平日の夜や休日に都合をつけて、アイデアのブラッシュアップ、プロトタイプ作成、プレゼン資料の準備作業など、大変だったようです。運営メンバーは、その様子(SlackやMiro)を見守りつつ、どのようなサービスが提案されるのか楽しみにしていました。
午前中は、Zoomのブレイクアウトルームを開放してフリータイム(任意参加、チーム毎に集まって発表に向けた作業)としました。午後は、井登さんのショートレクチャー「プロトタイピングのプロセスとコツ」でスタートし、最後に発表や評価のポイントについて説明がありました。
レクチャー後の約1時間は、ブレイクアウトルームに戻り、プロトタイプや発表資料の仕上げと発表練習など、熱心に取り組んでいました。
そして、待ちに待った発表は、バーチャルカタログ、UIプロト、ストーリーボード、ビデオプロトなど、各チームとも趣向を凝らし、個性豊かなプレゼンが行われました。(連続セミナーで恒例となったアクティングアウトは、リモート形式ではハードルが高かったようで、どのチームもトライしませんでした。)
発表後に、特別審査員(Day1の取材協力者)からのフィードバックや井登さんおよび担当チームのメンターからの講評がありました。ペルソナに近い審査員からは、「もし、いろんな価値観や業種の人と出会えるなら買ってみたいと思った」「使っているイメージが非常に湧くサービスだと思った」「このアプリがあったら間違いなく使うと思った」「ペルソナどんぴしゃりで、ぐっときた、月額課金しても使いたい」といった感想が寄せられました。一方、ペルソナでない審査員からは、「自分が使うイメージは湧かなかったが、必要な人にとっては面白いサービスと感じた」「部分的に利用したいと思った」「ペルソナからは外れているが、派生のサービスとかアプリがあれば使いたいと思った」など、各チームそれぞれに提案したサービスの手応えを感じていたようです。
チェックアウト後に、記念のスクリーンショットを撮って連続セミナーが終了しました。
チェックアウトでは、受講者のみなさんから、「実際手を動かすことによって、新たな発見とかやり方に気づた」「チームメンバーと議論していく中で知識を深めていけたのが、よい学びになった」「UXデザインの一連の流れがワークなどで体験できて、体系だった知識の重要さを実感した」などの気づき・学び、「教えてもらったことやヒントは実践でトライしていきたい」「まだ、一人でやるには課題を感じている」「凄く課題を持てたし、次につながる感じだった」などの抱負・課題、「みんなで考えて、最後に形にして発表できたことは嬉しいし、楽しかった」「チームのメンバーには実際に会ってみたいなと思うようになった」などの感想が述べられました。
最終日の懇親会は、井登さんが不在でしたが、4~5人ずつブレイクアウトルームに分かれて、連続セミナーの振り返り、発表への感想、チーム運営、リモートワーク、業界の裏話、仕事の悩み相談など、30分でローテーションする度に、ディープな話題に切り替わり、ワイワイ、楽しく盛り上がりました。
受講者みなさん、1.5ヶ月間お疲れ様でした。連続セミナーを通して身に着けたUXデザイン手法を実務でも活用していただきたいと思います。また、このセミナーで知り合った「同じ目標や悩みを持った仲間」とのコミュニケーションが続くことを願っています。
最後に、コロナ禍でのフルリモートによるセミナー開催は、チャレンジャブルな企画ではありましたが、受講者のみなさまの熱意や頑張りに支えられ、無事に終了できたことを、講師・運営メンバー共に大変感謝しております。ありがとうございました。
「キーモーメントの策定とプロトタイピング対象の明確化と定義(UXデザイン連続セミナー2020・夏 Day5)」開催レポート
全6回のUXデザイン連続セミナー2020 Day5が8月30日(日)に、オンライン(Zoom)形式で開催されました。
最終日となるDay6は発表に向けた追い込み作業と発表がメインとなるため、講義としては実質ラストとなる回です。
Day4終了からDay5までに、バックエンドのジャーニーも踏まえた設計が大事ということ、ペインフェイルに注目し解決のためのアイデアの種を発想することが宿題とされおり、振り返りと質疑からはじりました。
その後講師の井登さんよりサービスジャーニーのブラッシュアップと解決のためのアイデアづくりのワークで、理想の状態を実現・実現するために着目するペンフェイルからアイデアを発想すること、Howの要素を含めてフォーマットに落とし込んでみましょうとの説明がありました。
アイデアはなるべくたくさん出すことを心がけ量産し、まずは選別しすぎず、近いものがあればまとめてみる程度にとどめ、批判はせずYes
andで考えていきましょうなど、デザイン思考的なアドバイスがありました。
後半では、前半で出たアイデアを広げていくための手法として、9マス拡散法、他力本願法(パスザバトン)の紹介、またプロトタイピングに関する説明やレクチャーがあり、その後ワークが行われました。
個人でアイデアを出したあとに発表しあいディスカッションするチーム、ひとつのアイデアに複数の解決をふくめ深く考えるチームなど、チームにより色々なアプローチでワークが行われていました。なかにはBGMを流すなど各チームの個性がでていました。
次回終日となるDay6までに、アイデアのブラッシュアップとプレゼンテーションで表現する製品・サービス・ソリューションのストーリー作成、プロトタイプの準備と、なかなかハードな宿題があります。
最終日、プロトタイプとして誰にどんなものをどんなふうに届けるか、どんなアウトプットがどのようにプレゼンされるのか楽しみです。
「ユーザー体験の俯瞰的な可視化によるアイデア発想手法(UXデザイン連続セミナー2020・夏 Day4)」開催レポート
8月16日(日)に、オンライン(Zoom)形式で、UXデザイン連続セミナーの4回目を開催しました。
Day4ではサービスコンセプトを検討したあとに、カスタマージャーニーマップを作成をしました。
最初に前回までのペルソナ作成についての質疑のあとに、カスタマージャーニーマップのレクチャーが実施されました。
その後は今回は演習の時間がメインになりました。
最初にペルソナのどんなニーズや課題を解決する製品・サービスなのかというサービスコンセプトをチームごとに検討しました。
その後、そのサービスが展開される、もしくはその前後の時間軸を決め、カスタマージャーニーマップをチームごとに作成していきました。
チームによってはサービスコンセプトを練り直したり、2人のペルソナを考えて行動、思考を書き分け、感情曲線を書いているとこともありました。
最後に各チームからサービスコンセプトステートメントの中間発表があり、各チームそれぞれ違ったコンセプトが出てきて、今後が楽しみになりました。
まだカスタマージャーニーマップが完成していないところもあり、次回への宿題がありますが、Day4ともなるとセミナー中もセミナー以外の時間でもSlackなどでコミュニケーションが活発になり、宿題も仕上げてきてくれると思います。
「デザイン的思考法と価値探索のためのデザイン・リサーチ概論(UXデザイン連続セミナー2020・夏 Day3)」開催レポート
8月9日に、オンライン(Zoom)形式で、UXデザイン連続セミナーの3回目を開催しました。
DAY3の前半は『統合価値マップ作成』について井登さんより講義を行い、チームにわかれて前回の宿題のブラッシュアップと統合価値マップ作成ワークを行いました。
特にKA法や価値についての質疑や、そこに対する考え方についてのフォローを井登さんは丁寧に行っていました。
後半は『デザインペルソナ』について井登さんより講義を行い、チームに分かれてペルソナ作成を行いました。
DAY3は全体で5時間のオンラインセミナーですが、多くのチームが『統合価値マップ』と『ペルソナ作成』を宿題に持ち帰っていました。
今回のセミナーではフルオンライン実施に伴い、セミナー用のSlackワークグループ、Miro、Zoomでコミュニケーションを取っています。運営も参加者もコミュニケーションや進捗が見える為、より一体感をもって取り組めたのではないでしょうか。
「デザイン的思考法と価値探索のためのデザイン・リサーチ概論(UXデザイン連続セミナー2020・夏 Day2)」開催レポート
8月2日に、オンライン(Zoom)形式で、UXデザイン連続セミナーの2回目を開催しました。
午前中は、講師の井登さんより「前回の講義について質疑応答」から始まりました。その後、チームに分かれて『キャリアを通した継続的な成長のためのソリューション』についてインタビューをするためのインタビュー設計を行いました。
Day1のインタビュー演習で学んだことを活かし、各チームで意見を出し合いながらインタビューガイドの作成を進めていきました。
インタビュー設計ができたところで、調査協力者へ30分間のインタビューを行いました。各チーム2人にインタビューしてもらいましたが、Day1のインタビュー時の反省を踏まえて気になるポイントを聞き出していました。
短い時間でのインタビュー設計だったのですが、2回インタビューをすることで1回目の反省をすぐに2回目に活かしていったり、インタビューの裏でSlackを使いながらポイントについて確認しているようなオンラインならではのインタビュー方法も行われていました。
インタビューをされた参加者からは「自分の答えが本当にそれでいいのか不安になる」「30分があっという間でした」という感想が聞かれました。
インタビュー終了後は、「ファクトイド抽出」のワークを行いました。ワークは全てオンラインホワイトボードツール「miro」を使用していますが、回を重ねるごとに受講者も扱いに慣れてきてスムーズにワークに移行することができました。
ファクトイド抽出後にKA法を用いた価値カードの作成を行いましたが、KA法は初めてという参加者も多く戸惑いもあったようです。進めているうちに少しずつ慣れてきてチームのメンバーと相談しながらカードの作成していました。
今回、終わらなかったファクトイドの抽出と価値抽出については次回までの宿題となりました。
終了後は、懇親会が行われ参加者同士で親交を深めることができました。オンラインのため、実際に会うことはできないのですが、こうした機会を利用してコミュニケーションを深めていってもらえるようにしていきたいと思います。
「デザイン的思考法と価値探索のためのデザイン・リサーチ概論(UXデザイン連続セミナー2020・夏 Day1)」開催レポート
7月25日に、オンライン(Zoom)形式で、UXデザイン連続セミナーの1回目を開催しました。
この連続セミナーは今年で3年目になりますが、コロナ禍での開催のため、フルリモート版にプログラム(全6回)を組み替えました。フルリモートでの開催は、講師・スタッフ共に挑戦的な企画ではありますが、ご賛同くださった受講者21名と共に初日を迎えることができました。
今年のテーマも昨年に引き続き『キャリアを通した継続的な成長のためのソリューション』です。
午前中は、HCD-Net教育事業部 中村による「オープニング」の後に、メイン講師の井登さんより「連続セミナーのプログラム全体像」の解説と「デザイン的思考法」のレクチャーをしていただきました。Zoomのチャットや反応機能を活用して、受講者とのコミュニケーションを取りながら進められました。
昼休憩の後は、オンラインツール(Zoom、miro、Slack)の使い方の練習を兼ねてチームビルディングを行いしました。4チームに分かれて、メインルームからサブルームへ移動し、miroで作った自分史の紹介を通して、各ツールの使い方や、チームメイトの参加動機と目的を共有し合えたようです。
その後、メインルームに戻り、井登さんから「デザイン的な思考法〜発見と創造のためのリサーチ手法についての概論」のレクチャー、「デプスインタビュー」演習へ進みました。
演習のインタビューは、20分ずつ4チームで繋いでいくリレー形式で行われました。インタビュー設計から実施まで短時間でしたが、実際に体験したり、他のチームの様子を観察することで、インタビュー時の注意点の理解が深まったようです。また、Slackを活用した井登さんへの質問やチーム内の振り返りも徐々に行われているようです。
セミナー後の懇親会もオンライン&井登さんを囲んで楽しく行われました。
インタビューのコツ・感想・振り返りが終わった後は、参考図書、チームビルディング状況、ツールの使い方で盛り上がりました。
次回は「デプスインタビューを用いた価値探索〜価値抽出」です。今回の経験が役立つことを期待しています。
4回目までは毎週日曜日開催とハードなスケジュールが続きます。また、2回目からは宿題も出て大変だと思いますが、受講者のみなさん、脱落せずについてきて欲しいと願っています。
セミナーが円滑に進められるように、運営メンバーもしっかりサポートしていきたいと思います。
概要
体系的にUXデザインを学べる連続セミナーを計画しました。
インタビュー調査やペルソナの作成から、サービスを創りあげるまでのプロセスを一貫して学び、受講者が実務でUX デザインを実践できるようになることを目指します。
デザイナーだけではなく、エンジニア、企画、広報など様々な分野の受講者を募りますので、体系立てられた知識と実践を身に着けて頂きたいと思います。
昨年名古屋で実施した内容をベースに、フルリモートで実施します。
■開催日時:
第1回セミナー:2020年7月25日(土)10:00~18:00 「価値探索のためのデザイン・リサーチ概論」
第2回セミナー:2020年8月2日(日)13:00~18:00 「デプスインタビューを用いた価値探索〜価値抽出」
第3回セミナー:2020年8月9日(日)13:00~18:00 「価値の構造化とペルソナデザイン」
第4回セミナー:2020年8月16日(日)13:00~18:00 「ユーザー体験の俯瞰的な可視化によるアイデア発想手法」
第5回セミナー:2020年8月30日(日)13:00~18:00 「キーモーメントの策定→具体化とアイデアの拡張発想」
第6回セミナー:2020年9月13日(日)10:00~18:00 「プロトタイピングによるエバリュエーション手法」
■会場:オンライン(Zoomによるウェビナー機能を使用します)
※URLはPeatixアカウントに登録してあるメールにて事前にお送りします。
■定員:20名(抽選)
■参加資格:申し込んだ本人が全セミナーに参加してください。
■参加費:
賛助会員・正会員:65,000円
一般:90,000円
学生:48,000円
講師
井登 友一(いのぼり ゆういち)氏
株式会社インフォバーン取締役/京都支社長。デザインコンサルティング会社にて定性的なユーザインサイトを起点とした「ユーザー中心発想」 によるコミュニケーションデザインと、Webサイトの企画・プロデュース・設計に従事。大手住宅メーカー、ウェディングプロデュース企業、大手製薬企業など、数多くの企業のマーケティングコミュニケーションを支援。2011年インフォバーン入社、京都支社の責任者を務める。日本プロジェクトマネジメント協会認定プロジェクトマネジメントスペシャリスト(PMS)、人間中心設計推進機構認定人間中心設計スペシャリスト。