セミナー・サロン

イベントレポート


11月16日(土)に中央大学市ヶ谷田町キャンパスにて「情報構造の設計・演習」を開催しました。
メイン講師にfreee株式会社の伊原力也さんをお迎えし、参加者のみなさまには1日コースの演習に取り組んでもらいました。



今年の題材はHCD-Netのウェブサイト、事前に講師とチューター陣でいろいろ準備して臨みました。
ペルソナはチューターでもある森川さんの3年前「HCDを学んでより自信をつけたいUIデザイナー」とし、ユーザーの要求とタスクが記述された構造化シナリオ、ユーザーのペイン一覧、サイトマップなどが用意されていました。演習は、シナリオなどを読み込み、ユーザー理解をするところから始まります。
そして、まず、ユーザー要求に基づいて情報構造を設計し、次にボトムアップアプローチとしてオブジェクトベースUIの考え方を使ってコンテンツを整理していきます。
演習中は、5名のチューターと伊原さんがテーブルを回ってアドバイスしていました。



最後は2つのアプローチを合体させてサイトのワイヤーフレームを作って、グループごとに発表しました。基本とするところは同じでも、グループが「どこを大事にするか」によって特色が出るところが興味深かったです。
アンケートでもほかのグループの発表で理解を深めたという声もありました。
また、自分なりの課題をみつけた方も多かったようです。長時間であり、あっという間でもあるワークだったと思います。お疲れさまでした。


概要

情報構造の設計(インフォメーション・アーキテクチャー:IA)は、人間の特性を考慮して、ユーザーに伝えたい情報を構築する技術で、ウェブに限らずシステムやサービスの内容・使い方などをユーザーに伝えるために必要なものです。

人間中心設計(Human Centered Design:HCD)において、ユーザー要求を明確にして「解決案(仕様)をつくる」という業務の中には、システムの要求仕様・情報構造・デザイン仕様などが含まれますが、フェーズを分けずに実施している場合も多いと思います。この講座は、情報構造設計の特徴をつかんでいただくために、前後のプロセスとの関連を把握するための演習を組み込んでいます。
2018年度はHCDコンピタンス知識編として実施しましたが、今年度はより演習の部分に重点をおいて実施します。題材はなんらかのアプリケーション(紙媒体ではない)の予定です。

■対象者:
HCDとIAについて入門程度以上の知識がある人
*「入門程度」の例(申告の必要はありません。ご自身の目安としてください)
HCDの例)
・なんらかのHCD-Netのセミナー、イベント等の聴講経験者
・下記参考文献を読むなど、HCD、UXデザインなど勉強中の人
IAの例)
・HCD-Net主催「理解のデザイン」聴講経験者
・IA関連のなんらかの入門講座やイベント聴講経験者
・下記参考文献を読むなど、IAを勉強中の人

■日時:2019年11月16日(土)10:00~18:00(受付開始:9:40~)
■会場:中央大学 iTL(市ヶ谷田町キャンパス)501教室
〒162-8478 東京都新宿区市谷田町1-18
https://www.chuo-u.ac.jp/access/ichigayatamachi/
■定員:50名

参加費

HCD-Net正会員/賛助会員:10,000円
HCD-Net学生会員:5,000円
一般:20,000円
一般学生:10,000円

プログラム

1.講座の概要紹介
2.講義・演習
3.演習の解説と質疑

講師

<講師>
伊原 力也(いはら・りきや)氏 freee株式会社
アクセシブルなインタラクションデザインの実践を標榜し、Webサービスやスマートフォンアプリの設計業務に従事。ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)理解と普及作業部会委員としても活動。HCD-Net認定 人間中心設計専門家。クリエイティブユニットmokuva所属。
共著書に『デザイニングWebアクセシビリティ』、監訳書に『インクルーシブHTML+CSS & JavaScript』『コーディングWebアクセシビリティ』(ボーンデジタル)。

<演習チューター>
早川 誠二氏(人間中心設計よろず相談)
森川 裕美氏(大日本印刷株式会社)
黒沢 征佑喜氏(サントリーシステムテクノロジー株式会社)
山下 一樹氏(株式会社インパス)

<参考文献等>
『情報アーキテクチャ』Louis Rosenfeld,‎ Peter Morville,‎ Jorge Arango、オライリー、2016
『IAシンキング』坂本貴史、ワークスコーポレーション、2011

HCDライブラリー『人間中心設計入門』山崎、他 近代科学社、2016
『UXデザインをはじめる本』玉飼、他 翔泳社、2016

*2018年度のHCDコンピタンス知識編「情報構造の設計」のレポート
https://www.hcdnet.org/hcd/event/entry-1206.html

対象コンピタンス

A8: 製品・システム・サービスの要求仕様作成能力
A9: 情報構造の設計能力
A10: デザイン仕様作成能力
人間中心設計(HCD)コンピタンスマップ 2018年版(HCD-Net)
https://drive.google.com/file/d/15-sExRDQVOtZ1MF14Fucn9Mkz6R7mhP2/view

参加お申込み方法

以下よりお申し込みのうえ、参加費のお支払いをお願いいたします。  
※イベント管理サービスPeatixへの登録が必要となります。
https://20191116ia.peatix.com

注意事項

■領収書および請求書について:
※クレジットカードのご利用明細書、金融機関の払込受領書もしくは払込完了画面、Peatix発行の受領データをもって領収書に代えさせていただきます。
※Peatix発行の領収データについてはこちらをご参照ください↓。
http://help.peatix.com/customer/portal/articles/221024
※請求書の発行はお受付いたしかねます。

■キャンセルについて:
・キャンセル前提のお申込みはご遠慮願います。
・やむを得ずキャンセルが必要となった場合は、11月13日(水)17:00までにお申し出があった場合はキャンセル手続きを承ります。それ以降のキャンセルにつきましてはお受け出来かねますので、何卒ご理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。
キャンセル時の返金につきましてはPeatix Help「チケットをキャンセルしたい」をご参照ください。

■賛助会員の皆さまへ:
・2名まで「HCD-Net賛助会員」種別にて参加可能です。3名以降の方は「一般」種別となります。
・予め2名様を社内にてご調整をお願いします。3名を超えた場合は、再度「一般」にてお申し込み手続きを行っていただきますのでご了承をお願いいたします。

■PayPalをご利用される方へ:
PayPalから支払い承認のメールが届いても、その段階ではまだお申込みが完了しておりません。
PayPal決済画面でカード情報を登録後、注文確定画面に移動し、カナ名など必要項目に情報をご入力された上、 確定ボタンを押して注文確定となります。ご注文が確定するとPeatixからご登録のメールアドレス宛に『お申込み詳細』 のメールが自動配信されます。


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動画チャンネル

一部の講演は動画チャンネルで見ることができます。

HCD-Netで人間中心設計を学ぶ

HCD-Net(人間中心設計推進機構)は、日本で唯一のHCDに特化した団体です。HCDに関する様々な知識や方法を適切に提供し、多くの人々が便利に快適に暮らせる社会づくりに貢献することを目指します。

HCDに関する教育活動として、講演会、セミナー、ワークショップの開催、 HCDやユーザビリティの学習に適した教科書・参考書の刊行などを行っています。