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HCD-Netフォーラム2019の開催概要はこちら

HCD-Netフォーラム2019開催レポート【1日目:11月29日(金)】はこちら

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HCD-Netフォーラム2019:
Reiwanovation ~社会課題を解決する令和のイノベーション ~
開催レポート2日目【11月30日(土)】

11月29、30日の2日間のHCD-Netフォーラムは、200名以上の方が参加し、製品やビジネス開発における「意味のイノベーション」や、SDGsに代表される社会を変革するイノベーションへのHCDの役割を考える貴重な機会となりました。

■11月30日 パラレルセッション  ----------
S1.ビジョンデザインワークショップ – 社会環境変化から発想する –

未来を考えるこのワークショップは、現代の社会の特徴をとらえた「ヒントカード」を
Fashion, Commerce, Infrastructure, Government, Culture, Natureという社会環境の変化の速度に応じて配置することから始まりました。「ペースレイヤリング」といわれるこのフレームを使うことで、社会の予測を議論しやすくなると感じました。そして2050年という未来に対して解決すべき課題を、5年後に何をしておくべきかというバックキャストで考えるワークをチームメンバーで行いました。壮大な課題を2時間という短い時間で探索するワークショップでしたが、皆で真剣に楽しんで実施することができました。




     


S2.SF映画SIG オープンミーティング 〜SF映画SIG 2.0に向けて〜 ----------

“SF映画SIG 2.0に向けて”というサブタイトルを付けて「SF映画SIG」によるセッションは、登録メンバーに限らず、フォーラム参加者の皆さんと一緒に語り合うオープンな場として開催しました。参加者数はそれほど多くはありませんでしたが、その分、全員参加の活発な議論となりました。近未来のUI/UXを考えるには事欠かない作品といえる『マイノリティ・リポート』を題材としたこともあって、この作品の有名なジェスチャーインタフェースはもちろん、認証系UIなど、さまざまでテーマが挙げられ、さらには他の映画の話題にも広がるほど幅広く展開され、2時間では足りないほどでした。私たちが、ロボットやAIと共生する近未来の社会はどうなるのか。私たちはそれをいかに捉え、何をすべきなのか。そうした問いに向き合うために、SFを題材として分析・検討がまだまだ必要だと、改めて感じる機会となりました。






S3.
論文の書き方セミナー ----------
パラレルセッションS3「論文の書き方セミナー」では、なぜ論文を書いて発表すべきなのか、発表するには立派な研究成果が必要なのか、論文はどう書いて、どう読めばいいのかといったテーマで講演が行われました。論文を書いて発表する意義は、科学的にしっかりした情報を発信すべきであるということ、また、かっちりした研究成果を得る前であっても、論文という形で課題やアイデアを共有すべきであることが示されました。さらに、論文の書き方についてはSimon P. Johnsの意見を引用しつつ、噛み砕かれた説明が提示されました。本セミナーの受講者からはHCD研究発表会で発表してみようと思ったという意見も得られ、HCD研究発表会がさらに盛況になるだろうということが期待されます。


        

■11月30日 2019年度冬季HCD研究発表会   ※開催概要はこちら ----------

口頭発表5件、ポスター発表15件が行われ、100名程度の方が参加されました。口頭発表では全ての発表で活発な質疑応答が行われ、ポスター発表では80分間では時間が足りないほどの各発表者と参加者の有意義なやり取りが行われていました。  
口頭発表から選出される優秀講演賞には飯塚重善氏(神奈川大学・横浜市立大学)らの「大学病院来院者の待ち時間における心理分析」が、ポスター発表から選出される優秀ポスター賞には富崎止氏ら(HCD-Net HCD専門資格認定センター 基礎知識認定資格検討ワーキンググループ)の「人間中心設計の基礎知識体系と人材育成」が受賞しました。



■11月30日 スペシャルセッション『15歳が世界に向けて発信するSDGs 』 ----------

スペシャルセッション「15歳が世界に向けて発信するSDGs」では、晃華学園(東京都調布市)の高校1年生14名の皆さんが登壇。学内でのSDGsへの取り組みを発信する目的で制作した、60秒間の自作映像2作品を紹介しながら、日頃の活動の様子や映像制作の工夫点などを話してくれました。生徒さん達の言葉からは、SDGsのゴールを「自分ごと」として捉えた熱心な想いが伝わり、新鮮な感動を覚え、大人たちが学ぶべき課題を教えられました。プレゼンテーションの最後には「今この場から、みなさんでSDGs実現に向けて行動を起こしましょう!」とのメッセージでHCD-Netフォーラムを締めくくってくれました。


【レポート作成】 HCD-Netフォーラム2019実行委員 ※五十音順
飯尾 淳、飯塚 重善、井登 友一、辛島 光彦、河野 泉、佐藤 公一、佐藤 摩耶、篠原 稔和、中村 めぐみ、益成 宏樹、山岡 和彦、山口 恒久


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動画チャンネル

一部の講演は動画チャンネルで見ることができます。

HCD-Netで人間中心設計を学ぶ

HCD-Net(人間中心設計推進機構)は、日本で唯一のHCDに特化した団体です。HCDに関する様々な知識や方法を適切に提供し、多くの人々が便利に快適に暮らせる社会づくりに貢献することを目指します。

HCDに関する教育活動として、講演会、セミナー、ワークショップの開催、 HCDやユーザビリティの学習に適した教科書・参考書の刊行などを行っています。